京和傘 本式野点傘 無地
お茶席以外にもさまざまな場面で和の品格を演出します。
本式野点傘は、三代目伊三郎の代に、裏千家家元十四代 淡々斎(無限斎)宗匠から、今上上皇の立太子礼(りつたいしれい) を寿ぎ、1952年(昭和27年)京都で催された祝賀茶会用の特注品としてご用命頂いた事をきっかけに生まれました。
「侘茶(わびちゃ)にふさわしい野点傘を創りたい。」との思いを受け、宗匠の求める「わび・さび」の世界感に相応しい野点傘を生み出すため、長く試行錯誤を繰り返した逸話が残ります。
和紙を何度となく染め直し、宗匠の求める色を追い求めた結果、日吉屋独自の趣ある色合いが生まれたほか、軒部分は「直の端(ちょくのは)」と呼ばれるまっすぐな形状、内側はシン プルな和紙飾りを採用し、華美な装飾を極力排した普遍的なデザインとなりました。
厳選された最高級の手漉き和紙と竹を用いて、熟練の職人が精魂込めて作り上げたその姿には、優雅さと凛とした気品が漂います。
本式野点傘には、親骨の長さ別に2.5尺(φ1,600mm)、3尺(φ1,780mm)、3.5尺(φ2,180mm)、5尺(φ2,750mm)の4種類のサイズがあります。
・2.5尺:一番小ぶりな野点傘。小スペースでの利用に適しており、伝統行事等で人に差し掛ける目的でも使用される。柄はネジ式で2分割に分けて収納可能です。
・3尺:中間サイズの野点傘。場所を選ばず、汎用性の高い利用が可能。伝統行事等で人に差し掛ける目的でも使用されるが少し重さがある。柄はネジ式で2分割に分けて収納可能です。
・3.5尺:やや大きめのサイズの野点傘。置く場所は一定の広さが必要ですが、存在感とシンプルでありながら凛とした美しさが漂う逸品です。
・5尺:定番商品では国内最大サイズの野点傘です。
置く場所はなりの広さが必要ですが、圧倒的な存在感と凛とした美しさが漂う最高級品です。通常は傘のサイズが大きくなるほど骨数が多くなりますが、5尺はあえて骨数を減らし1本の太さを少し太くすることで、全体の美しさのバランスが調和するように考案されております。
黒染めした竹骨は、傘のサイズが大きくなるほど使用する本数が増え、1本の傘に対し親骨と小骨が50〜70対にもなります。竹骨の上には国産の手漉き和紙を貼り、天然の亜麻仁油を引いて、天日干しで乾燥させることで防水性を高めています。1本を製作するのに、熟練の職人でも3〜4週間はかかる大作です。
【日吉屋とは】
日吉屋は伝統工芸「京和傘」の唯一の老舗として、百数十年にわたり伝統技術を継承しながら和傘を作り続けてきました。
「伝統は革新の連続」という信念のもと、和傘の持つ優れた構造や伝統美を活かし、日常生活の中で輝きを放つ洗練されたデザイン・インテリア商品をご提案しております。
人の手が創り出す、温かさと優しさ、繊細な美しさをお楽しみください。
サイズ |
2.5尺:φ1,480 × H2,150 mm 3尺:φ1,780 × H2,150 mm 3.5尺:φ2,180 × H2,500 mm 5尺:φ2,750 × H2,660 mm |
重量 |
2.5尺:4kg 3尺:7kg 3.5尺:8kg 5尺:9kg |
素材 |
本体:国産手漉き和紙(五箇山和紙)、木製黒塗り、籐巻き、2本柄 |
メーカー | 日吉屋 |
※ご使用上の注意
・傘をたたんで手で持ったり置いたりする際には、洋傘とは反対に頭を上に、柄を下にするのが基本です。頭を下にすると、水が傘の内部に入り込み破れやすくなります。
・使用した雨傘は、直射日光を避けて風通しのよい場所で陰干しし、しっかり乾かしてください。