陶磁器生産1位の県
日本には有田焼、美濃焼、瀬戸焼、九谷焼、信楽焼など多数の陶磁器があります。
さて、陶磁器(食器)の生産額を都道府県別で見たときに、一番大きい県はどこだと思いますか?
正解は、
『岐阜県』
です。
では、ランキングのTop3を見てみましょう。
1位:岐阜県の182億円
2位:長崎県の40億円
3位:佐賀県の39.8億円
※2020年 総務省 統計局 調べ
岐阜県の美濃焼が全体の55%を占め、日本で一番陶磁器の生産が盛んな県です。
美濃焼(岐阜県)
美濃焼は、岐阜県の東濃地方で生産される陶磁器の総称です。
美濃焼の歴史は、古く平安時代には、須恵器が焼かれ始め、鎌倉時代には、山茶碗や古瀬戸が焼かれました。室町時代には、鉄釉や灰釉の茶碗や皿が大量生産されるようになりました。
江戸時代には、磁器の技術が伝来し、白磁や色絵の陶磁器が作られるようになりました。特に、桃山時代には、志野焼や織部焼などの独自の様式が確立され、美濃焼は全国的に高い評価を得るようになりました。
波佐見焼(長崎県)
出典:Nihon Miyabi『有田染付シリーズ 唐草描分け 正角盛皿』
波佐見焼は、長崎県波佐見町で生産される陶磁器です。
有田焼とともに「九州伝統の二大陶磁器」と言われています。
波佐見焼の特徴は、釉薬によって生み出される独自の風合いや色彩、呉須(藍色)で絵付けされた繊細な染付の技術で、伝統的な製法を守りながらも、現代のニーズに合わせた工芸品も多く生み出されています。
有田焼(佐賀県)
出典:Nihon Miyabi『有田染付シリーズ 唐草描分け 正角盛皿』
有田焼は、佐賀県有田町を中心に焼かれる磁器です。
17世紀初頭に朝鮮人陶工の李参平が有田の泉山で磁器の原料である陶石を発見したことが始まりとされています。
有田焼は、呉須(コバルト)や赤、黄、緑、紫などの色絵を用いて、鮮やかな色彩と華やかな絵柄を表現しています。特に、柿右衛門様式の赤絵や、鍋島様式の金彩は、有田焼の代表的な絵柄です。
九谷焼(石川県)
出典:Nihon Miyabi『有田染付シリーズ 唐草描分け 正角盛皿』
九谷焼は、石川県加賀市周辺で生産される色絵の磁器です。
五彩手という色鮮やかな上絵付けが特徴で、日本を代表する伝統工芸品の一つです。
九谷焼の歴史は、江戸時代前期の1650年頃に始まります。
九谷焼の初期は、赤・黄・青(緑)・群青・紫の五色を使った「古九谷」と呼ばれる作風が主流でした。古九谷は、豪放で華麗な色彩と大胆な筆づかいが特徴で、当時の最高級の焼き物として珍重されました。
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